きみの名前は

ある日、かみいるがぼくに尋ねたんだ。
「 きみの名前はなんだい? 」
って。

そんなの簡単だよ。
そんなの決まってるよ。

ほら、ぼくは・・・
ぼくは・・・

あれ?
ぼくは・・・誰だ?
ぼくの名前は・・・ほら・・・
!?
思い出せない!!

かみいるはあはははと笑った。
いたずらっぽく笑った。
そして言ったんだ。
「 きみは誰でもないよ。きみはきみだよ。本当は名前なんてないし、名前なんてなんだっていいんだよ。きみはきみだよ。きみはきみ以外の誰でもない、きみなんだから。 」
って。

ああ、そうだった。
ぼくはぼくだった。
名前なんて本当はないし、名前なんてなんだっていいんだった。
ぼくはぼく以外の誰でもないんだから。

ぼくはぼくだ。

「 やっと思い出したんだね。 」
そう言って、かみいるはにっこりと笑ったんだ。

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