あるとき、かみいるがぼくに尋ねたんだ。
「 きみはいくつなんだい? 」
って。
そんなの簡単だよ。
そんなの決まってるよ。
ほら、ぼくは・・・
ぼくは・・・
あれ?
ぼくは・・・いくつだ?
ぼくの年齢は・・・ほら・・・
!?
思い出せない!!
今までいろんなことがあったんだ。
あそこであんなことをした。
こっちでこんなことをした。
いろんなところでいろんなことをしたんだ。
ものすごく楽しいこともあった。
ものすごく辛いこともあった。
でも、いつどこでしたかはわからない。
今日だったかもしれない。
5000年以上前だったかもしれない。
3か月前だったかもしれない。
昨日だったかもしれない。
220年前だったかもしれない。
3年前だったかもしれない。
50年前だったかもしれない。
今までいろんなことがあったんだ。
でも、いつどこでしたかはわからない。
かみいるはあはははと笑った。
いたずらっぽく笑った。
そして言ったんだ。
「 きみは何歳でもないよ。きみはきみだよ。本当は年齢なんてないし、年齢なんてなんだっていいんだよ。きみはきみだよ。きみが使っているその入れ物は時間とともに変形するけど、きみ自身は何にも変わっていないんだ、きみなんだから。 」
って。
ああ、そうだった。
ぼくはぼくだった。
年齢なんて本当はないし、年齢なんてなんだっていいんだった。
ぼくはぼくでしかないんだから。
ぼくはぼくだ。
「 やっと思い出したんだね。 」
そう言って、かみいるはにっこりと笑ったんだ。
